現在、少子高齢化の進展や循環型社会への移行を背景に、不動産市場では、供給量確保の視点から良質なものをより長く使用するストック重視の考えが広がっています。また、土地神話の崩壊を契機に、収益性に基づいた不動産価値の評価が定着するとともに、不動産証券化や不動産投資の進展によって不動産の所有と経営の分離が促進され、不動産価値を維持・向上させる専門的知識や技術・ノウハウが強く求められています。
一方、グローバル化が急速に進展するなか、国内外において、生活の安心や安全が脅かされ、国や企業などの倫理やコンプライアンスがかつてないほど強く求められています。国民生活の基本をなす賃貸不動産市場においても、多様化する住生活へのニーズや複雑・専門化する不動産環境に対して、紛争を未然防止する観点からも高い専門性と倫理観を持ち、テナント・入居者、所有者、管理業者のいずれにも偏らない公平な立場で業務にあたる知識・技術・能力を備えた賃貸管理業務の専門家を育成することが喫緊の課題となっております。
財団法人 日本賃貸住宅管理協会、社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会並びに
社団法人 全日本不動産協会の3団体は、賃貸不動産管理業務が持つ公共性と社会的意義の重要性に鑑み、これまで個々に培ってきた専門知識やノウハウを集約・高度化し、団体にとらわれない広く社会に門戸を開いた統一資格として賃貸不動産経営管理士ができました。
この賃貸不動産経営管理士が高い倫理の下で育んだ専門知識を幅広く社会に提供し、賃貸不動産管理業の適正・高度化、さらには高い社会的評価を受けることにより賃貸不動産市場の活性化と健全化を促し、国民生活の向上に貢献することを目的にしています。 |